あなたが買うのはダメなマンション?屋根裏を見るとわかること

10年間で1万件以上の不動産調査や建物調査、コンサルティングの実績を持つプロフェッショナル集団に所属し、コンサルタントとして長年働いた経験を持つ眞鍋豊洋さんは「どんなにグレードの高い新築マンションでも100のうち数件は大きな問題を持ったマンションがある」といいます。

1. 「億ション」の天井裏に建築時のゴミが!

天井裏

極楽蜻蛉 / PIXTA(ピクスタ)

「マンションや一戸建ての裏側の部分を見ると、工事が雑なものが結構あります」と眞鍋さん。雑に造られているマンションは、築年数やグレードは無関係。1戸数億円で販売されているようなマンションでも、可能性はあるそうです。

1-1  思いもよらない雑な作業

過去にコンサルタントとして見たマンションの中には、天井裏に木材を切ったカスや通気孔を開けたときのベニヤ板の残骸、電気の配線を切ったカス、包装材などのゴミが放置されていたところもあったそう。

また、足場材などの長尺物が解体されて床下に捨ててあった、基礎コンクリートにゴミや木片が混じっていた、天井裏にダンボールや道板(足場の板)が置きっぱなしなど、通常では考えられないものが放置されていたマンションに遭遇したこともあるといいます。どうしてそんなことが起きるのでしょうか。

電気工事

ABC / PIXTA(ピクスタ)

1-2 職人は工期と費用に縛られている

通常なら天井裏は掃除をするはずです。それなのにゴミが放置されている場合は「工期が迫っている」「人工が足りない」などの理由で、見えない部分の作業を怠っていた可能性があります。

引き渡し日が迫ってくると、大工さんだけでなく、電気、水道、消防、ガス設備関係などの業者が同じ部屋で作業することはよくあります。大工道具を搬出する間もなくクロス貼り職人がやってくる、クロスを貼り終わらないうちに次の職人が来て床貼りが始まる…といった感じで、自分の作業が終わって片付けようとしても、次の作業をする職人がやってくるため、現場はバタバタなのです。

これでは、どれが自分の出したゴミなのか分からなくなってしまいます。また、他人が出したゴミを片づけて掃除をする費用まで支給されているケースはほとんどありません。そのために、 ゴミは未回収のまま床下や天井に置き去りにされていることが多いのです。

とくにマンションは、引き渡し時期を決めて販売します。そのために、一戸建てに比べて工期がタイトです。杭打ち工事で水が湧いてしまった、地中に障害物が見つかり除去しなくてはならない、などの予期せぬ工期の遅れのしわ寄せは、仕上げ段階に近い大工工事や内装工事に来ることになります。

1日でも工期が遅れれば補償問題に発展してしまうなど、自分たちの工事費から補償費用を差っ引かれてしまいますので、職人は必死です。そのために、見えないところで信じられないことが起きてしまうこともあるのです。

2.マンションの残置物は自分でも確認できる

点検口

pu- / PIXTA(ピクスタ)

こうした雑な作業を見抜くために、内覧会の際に点検口内をチェックするのは有効です。

天井裏は浴室に点検口がある場合が多いので、脚立があれば点検口内を容易に確認することができます。床下は、場合によってはキッチンからスラブ床(鉄筋コンクリート造の床)をのぞけることがありますので試してみてください。

顔が入らない小さな点検口の場合は、スマホのカメラなどで撮影すると、内部の様子を見ることができます。配線・配管が整然としていて、ゴミが見当たらなければ、工事の際にある程度ゆとりがあったと思って良いでしょう。

放置されたゴミは、ネズミやゴキブリの温床になる恐れがあり、衛生上よくありませんし、ひどい場合は建物の構造や資産価値にも影響を及ぼします。

3. まとめ

ダメマンション

HIME&HINA / PIXTA(ピクスタ)

よい立地で、よい建材を使った大手デベロッパーのマンションでも、丁寧に作業を行っていなければマンションの価値は落ちてしまうでしょう。

細かい建築工法を知らなくても、チェックできることはあります。マンションの残置物をチェックすることはその中の1つ。天井裏や床下にゴミを見つけたら、管理会社やデベロッパー、工務店などに連絡をして撤去してもらいましょう。

眞鍋 豊洋

一級建築士、管理建築士、宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、損害保険募集人など、住まいに関する資格を多数保有し、多方面から問題解決を図るゼネラリスト。どの企業とも属さない第三者の立場で、購入者向けの建築・不動産コンサルティングを行うプロフェッショナル集団でコンサルタントとして様々な案件を担当し、現在は、住まい、家具、雇用の再生を目指す株式会社1Line(ワンライン)の代表取締役として活躍中。

Source: Sumai
あなたが買うのはダメなマンション?屋根裏を見るとわかること