新型コロナによる不動産業界への影響は?現状と今後を解説

終息の兆しが見えない新型コロナウィルスの猛威。国内感染者の急増を受け、ついに緊急事態宣言が発令されました。
経済活動が大きく制限され、不動産業界においても大きく影響が出ています。今、何が起こっているのでしょうか。

いま住宅・不動産業界で何が起こっているのか

営業マン

bee / PIXTA(ピクスタ)

今、住宅・不動産業界では営業活動の自粛がさまざまな形でなされています。

例えば、多くの営業マンは不急の外出を極力抑え、顧客(個人法人問わず)を訪問する場合、事前に顧客へ電話連絡のうえ訪問・面談の許可を取ってから出かけるようにしています。

また、たくさんのハウスメーカーがモデルハウスを展示している住宅展示場では、多くの人が一か所に集まるのを防ぐため、毎週末に開催されていた各種イベントを中止し積極的な集客を自粛しています。

これら以外にも新築完成物件の現地見学会、中古住宅のオープンハウス、各種商談会、相談会など人が集まるイベントも自主的に中止されています。

新規の集客がほとんど出来ていない状況が続いていますので、住宅・不動産業界では「この状況が続くと数か月先の新規の受注、取引がまったく見込めなくなってしまう…」という悲観的なムードが広がっています。

消費マインドの落ち込み

不動産価値 下落

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賃貸・売買に関わらず、「もう少し様子をみてから…」というお客様が急激に増え、インターネット広告の問い合わせや来店者が非常に少なくなっています。

商談予定や内見予約の延期、来店予定のキャンセルなどがとても増えていることから、消費マインドの急激な落ち込みが広がっているようです。

「すぐに引っ越さなければならない」、「早急に自宅を売却したい」など、急を要する事情がある場合を除き、賃貸・売買ともにしばらくは取引を先送りにする人が今後も増えていくと考えられます。

とくに、売買については今後、市場価格の変動も予想されていますので、市場の先行きを慎重に見極めようとする人が多くなっていくでしょう。

今後の不動産市場はどうなる?

金利

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新型コロナ感染症の流行が今後も長く続くようなら、不動産市場への影響は避けられないでしょう。

これまで、日本の地価は金融危機などによる景気の急激な悪化によって何度かの下落を経験しました。

不動産価格は株価同様に景気動向の影響を当然受けますが、株価よりも少し後にその影響が表れるといわれています。株式はいつでも売買可能ですが、不動産は相対での売買となりますので流動性が低く、実際の景気動向が不動産価格に反映されるには少し時間がかかるためです。

今、地価の動向と相関関係があるといわれる株価は連日乱高下を繰り返していますが、株価が長期的な下落傾向へ転じた場合、その後ゆっくりと地価も下落へ転じると考えられます。

今後、実際に不動産価格が下落するかどうかは分かりませんが、一度地価の下落が始まると、その原因が収まるまで地価の下落は止まりません。実際に、過去の地価公示の変動率を見ると、バブル崩壊後は不良債権の処理が長引いた影響で、およそ15年間に渡り地価は下がり続けました。

まとめ

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住宅・不動産業界ではしばらく営業活動(集客など)の自粛が続きそうです。また、消費マインドも新型コロナ感染症が終息に向かわない限り低下を続けるでしょう。

ただ、このような状況でも、すぐに賃貸住宅を借りたい人や、さまざまな理由ですぐに不動産を売買しなければならない人もいます。その人たちのためにも、住宅・不動産業界が機能不全に陥ることは避けなければなりません。

現在の状況が続くなか、住宅・不動産業界ではいま何ができるのか、そして筆者を含めこの業界に関わる人間はいま何をすべきなのかが問われているような気がします。

【参考サイト】

※国土交通省 地価公示

Source: Sumai
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