それ、おとり広告かも?不動産物件の「条件良すぎ」に騙されないで

不動産のおとり広告とは、折り込みチラシやインターネット広告などに、実際には取引できない物件が掲載されていることを指します。

不動産のおとり広告は数十年前から存在していますが、今もなお不動産業界で大きな問題となっています。

おとり広告ってどんなもの?

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不動産のおとり広告には以下のような3つの種類があります。

広告されている不動産が存在しないため、実際には取引することができない

実在しない住所や地番が掲載されているなど、「架空物件」の広告。

広告されている不動産は存在するが、成約済みなどで実際には取引の対象にならない

実在する不動産が掲載されているが、実際には取引できない「成約済み物件」の広告。

広告されている不動産は存在するが、実際には取引する意思がない

実在する不動産が掲載されているが、実際には貸すつもりがない・売るつもりがない等、「取引意思のない物件」の広告。

おとり広告にあたる実例

ネットの噂

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以前は新聞の折り込み広告等に掲載されている売買物件で多く見られたおとり広告ですが、最近はポータルサイトに掲載されている賃貸物件の違反事例が多くなっています。

では、公益社団法人・首都圏不動産公正取引協議会で公表しているおとり広告の具体的な違反事例(抜粋)を見てみましょう。

2020年3月の事例

ポータルサイトに広告掲載後、契約済みとなったにもかかわらず、最長で9か月以上、短いものでも1か月以上継続して広告(賃貸住宅)。

2020年1月の事例

ホームページへの広告掲載後に、契約済みとなったにもかかわらず、長いもので1年7か月以上、短いものでも2か月以上継続して広告(売買土地)。

2019年12月の事例

契約済みで取引できないにもかかわらず、新規にホームページへ広告を掲載し、8年7か月以上継続して広告(賃貸住宅)。

なぜおとり広告が横行するのか

内見

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おとり広告の目的は「客寄せ」です。

人気の条件を備えている物件をポータルサイト等に掲載すれば問い合わせが増えます。一部の悪質な業者はおとり広告を使って、問い合わせをしてきた消費者を巧みに他の物件に誘導したりします。

契約済みの物件を「新規」に広告したり、「存在しない物件」を広告するのは明らかに意図的で悪質なケースです。このような広告を行う事業者はコンプライアンスに対する意識が低く、その様な事業者との取引はさまざまなトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

なかには「不注意」で契約済みの物件を掲載したままになっているケースもありますが、これらの場合でも結果的にはおとり広告となってしまいます。物件の在庫状況を常時確認しておくのも広告を行う事業者の大きな責任なのです。

消費者の利益を守り、不動産業界の公正な競争を阻害しないためにも、意図的なおとり広告だけではなく、不注意によって結果的におとり広告になってしまうケースもなくしていかなくてはなりません。

これっておとり広告? おとり広告の見分け方

検索

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おとり広告にはいくつかの特徴がありますので、その代表的なものをご紹介します。

とにかく安くて条件が良い

悪質な業者がおとり広告をする目的は「客寄せ」である為、おとり広告として掲載される物件は、誰もが望む「価格(賃料)が安くて面積が広く、駅にも近い」という好条件を兼ね備えています。

この様な物件を見つけた場合は、問い合わせをする前にその物件が同エリア・同条件の他物件と比較して、相場とかけ離れて条件が良すぎないかどうかを確認してみましょう。

好条件の物件なのに広告に掲載されている期間が長い

先述の「おとり広告にあたる実例」でもご紹介しましたが、契約済みの物件が8年7か月以上に渡っておとり広告として掲載され続けていたケースもあります。

良い条件が揃っている物件なのに、ずっと広告されている物件は要注意です。

おとり広告に騙されない方法

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ポータルサイトなどで「条件が良すぎる物件」を見つけて、実際に業者に問い合わせをする場合は、「物件が成約済みではないか」、「広告に書いていない特別な条件(事故物件、契約期間が極端に短いなど)がないか」、「この物件以外は検討しない」等を明確に伝えれば、ある程度はおとり広告に騙されることを回避できます。

物件探しをする際は、「不動産に掘り出し物はない」ことを十分理解して、おとり広告に騙されないようにしましょう。

【参考サイト】
※消費者庁 不動産のおとり広告に関する表示
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会  

Source: Sumai
それ、おとり広告かも?不動産物件の「条件良すぎ」に騙されないで