家づくりでまず考えるべき「敷地」。使い方で住み心地に断然差がつく

家を建てることが決まって、土地情報や間取り図を見ながらああしたい、こうしたいと想像するのは、とても楽しい時期です。

「でも、プランニングは最初が肝心。この最初の段階でつい見落としがちなのが、“敷地全体の使い方や道路との関係性”です」と警鐘を鳴らすのは、住宅設計を専門にしている一級建築士の入部亜佐子さん。大切な4つのポイントを教えてもらいました。

ポイント1:庭と駐車場のレイアウトは綿密に

南に道路が接した土地が人気な日本の不動産事情。南に道路があると、少なくともその道路の幅だけわが家の前に建物が建たないので、日当たりが確保できるのは確かです。

デッキスペースには外からの視線を遮る工夫が必要

でも、週末のBBQやウッドデッキでのんびりカフェタイム、ビニールプールを広げての水遊びなどの庭活をしたい方、想像してみてください。

道路側のBBQスペースは落ち着かない

おいしいにおいを振りまきながらのBBQは、道路を往来するご近所さんや車からの目線が気になって、心からのんびり、というわけにはいかなさそうです。

塀で囲うとリラックスできる

そうなると、道路に対して高めの目隠しをしてプライバシーを確保する、ということも必要になってきます。
もしも青い線のように塀を設置してみたら…いかがでしょう?リラックスできますね。

将来的には駐車スペースを増設する可能性も

そして将来、成長した子どもたちが車に乗ることもあるでしょう。地方では一人一台の車が必要なことも。庭を複数台分の駐車場につくり直すことも想定されます。あまりにもしっかりした塀をつくってしまうと、撤去に費用がかかることも念頭に入れておきたいですね。

ポイント2:駐輪スペースは将来の台数も考慮して

自転車置場をゆったりめにプラン

マイホームを計画するタイミングはそれぞれですが、生活の仕方は5年後、10年後と変化していきます。

特に小さなお子さんがいるご家庭や、これからお子さんが増えるかもしれない若いご夫婦の家づくりの場合、その成長に合わせて三輪車、補助輪つき自転車、通学用自転車など、自転車の大きさや台数も変化していきます。

将来困らないように、ゆとりのあるスペースを確保できると安心です。

ポイント3:エアコンの室外機や給湯器は目につきにくい場所に

室外機などは見えにくい位置に配置

各部屋に設置するエアコンの室外機のほか、給湯設備なども家のまわりに設置されることになります。

給湯設備は熱源によっても設置するものが変わりますが、オール電化の場合、電気温水器やエコキュートなどを使用することが一般的です。この場合、4人家族で約400リットル前後のお湯を貯められるタンクを設置することになります。

また、プロパンガスの場合は給湯器のほかにガスボンベの設置場所が必要ですし、ハイブリッド型のエコワンなどを採用される場合は、都市ガスでも一畳分ほどのスペースが必要になります。

こうした設備は、できれば目につきにくく、かつメンテナンスはしやすい場所を最初に計画しておくのがおすすめです。

ポイント4:アウトドア用品や庭仕事グッズの倉庫も必要

冬用タイヤや庭のお掃除道具、BBQセットやクーラーボックスなどなど、家の中には入れたくないけど外に出しっぱなしにはしたくないモノたちをしまうのに、外まわりにも収納があると便利です。

最初から計画しておくのもひとつですが、住み始めてから必要に応じてつくるのもありかもしれません。その場合は、出し入れしやすく圧迫感もない場所を「いつか倉庫を置くならここ」と、外構(エクステリア)を計画するときに決めておきましょう。

 

家の外観とデザインをそろえた倉庫と自転車置場

こちらの写真は、家の側面のスペースにつくった倉庫&自転車置き場です。デザイン的にもおうちとリンクさせて、物置感を払拭しました。

<モデルケース>敷地をフル活用して庭活を楽しむ!

敷地を最大限に生かしたモデルケース

こちらは北道路の特性をうまく活用したプランです。

敷地の真ん中に建物を配置することで、北の道路側に駐車場と駐輪場を集約。南の庭は建物が目隠しとなって道路からの視線も気にならず、パジャマでもうろうろできるプライベートガーデンになりました。子どもたちが走り回っても道路に飛び出す心配もなく、楽しい庭活をされています。

敷地形状や住まい方によっても、考えるべきことが変わってきます。担当の設計さんに相談しながら、良い暮らしのできるおうちを目指してくださいね。

Source: Sumai
家づくりでまず考えるべき「敷地」。使い方で住み心地に断然差がつく