コロナ禍での住宅選び。都心と郊外、どちらがあなたには正解?

テレワークをする女性

コロナ禍によって、働き方や住まいに関する考え方が変化しました。いまだコロナ収束の兆しが見えないなか、首都圏の住宅は過去に例を見ないほど売れています。一方、地方や郊外への移住・住み替えを検討している人も増加。
これからの住宅選びは「都心」がいいのか?「郊外(地方含む)」がいいのか?それぞれのメリットとデメリットをふまえながら、宅地建物取引士の高幡和也さんが解説します。

過去最高の成約件数に。コロナ禍でも売れ続ける首都圏の住宅

首都圏のマンション

公益財団法人 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、緊急事態宣言が発出された2020年4月、首都圏の中古マンション、中古戸建の成約件数は過去最大の落ち込みとなりました。

しかし、翌々月の6月からは需要が戻り始め、同年11月には中古マンション・中古戸建ともに同機構の発足以来、11月期としては過去最高の成約件数となりました。

中古マンションは前年比はプラス14.0%の2ケタ増となり、10月に続いて前年同月を上回りました。成約㎡単価は神奈川県他を除く各地域が前年比で上昇し、東京都 区部と多摩は7か月連続、横浜・川崎市と埼玉県は 6か月連続で前年同月を上回っています。

中古戸建の成約件数も11月としては1990年5月の機構発足以降、過去最高に。前年比はプラス23.6%の大幅増となり、5か月連続で前年同月を上回りました。

こうした状況から、テレワークが普及し始めたとはいえ、通勤だけではない都心の利便性(医療機関の多さ、文化施設の充実、豊富な商業施設など)に魅力を感じている人が多いことが分かります。

地方・郊外で家を持つなら今がチャンス!

上越新幹線

首都圏の住宅が売れている一方で、テレワークの普及により、地方や郊外への移住・住み替えを検討している人も増えてきています。

現在、国や地方自治体では地方移住を促進するために、移住希望者に対するさまざまな支援策を講じています。それらの支援策を上手に活用することでお得に移住ができます。ここではその一例をご紹介します。詳しい条件等はホームページを参照してください。

群馬県みなかみ町「新幹線通勤費補助金」

町内に新築住宅、中古住宅を購入し居住する人や、賃貸住宅を契約し居住する人で、新幹線を利用して群馬県外へ通勤する人へ毎月上限1万円~3万円の補助金を交付。

茨城県日立市「住み替え促進マイホーム取得助成」

市内の山側住宅団地内に住宅の取得等に関する契約をした子育て世帯又は若年夫婦世帯を対象に、最大で101万5,000円(日立市外からの転入加算額20万円を含む)を助成。

東京都奥多摩町「移住・定住応援補助金」

奥多摩町で住宅購入、リフォームをした人に、現金最大200万円(事業費の2分の1以内)を補助。町内業者の利用で10万円の奥多摩町商業協同組合商品券を上乗せ。さらに地場木材の活用で10万円の奥多摩町商業協同組合商品券を上乗せ。

国土交通省「グリーン住宅ポイント制度」

国土交通省では、2020年12月15日から2021年10月31日までに一定の省エネ性能を有する住宅の新築(持家・賃貸)、一定のリフォームや既存住宅を購入した人を対象に、家電製品などの商品をカタログから選んで交換できるポイント付与制度を開始。

東京圏から東京圏以外へ移住した人などには最大で100万ポイント(1ポイント1円相当)が付与されます。

都心・郊外(地方含む)それぞれのメリット・デメリット

都心、郊外(地方含む)で家を持つメリット・デメリットにはどのようなものがあるのか、いくつか例を挙げてみましょう。

通勤ラッシュ

都心のメリット

  • 通勤・通学時間が短い
  • 商業施設、文化施設、医療機関など生活に必要な施設が多い
  • 資産価値が下がりにくい

都心のデメリット

  • 日当り、眺望が良くない場合がある
  • 電車、車、人通りなどが多く、騒音が気になる場合もある
  • 居住スペースが郊外(地方含む)よりも狭くなる
  • 物件価格が高い

郊外の一戸建て

郊外(地方含む)のメリット

  • 都心に比べ居住スペースが広い
  • 広い庭や駐車場の確保などが比較的容易
  • 都心に比べ土地、住宅価格が安い
  • 緑豊かな自然環境で生活できる

郊外(地方含む)のデメリット

  • 通勤や通学に時間がかかる場合がある
  • 売却(換金)しづらい場合がある
  • 商業施設、交通機関、医療機関などが近くにない場合がある

住まいの「今」と「将来」に自分が何を求めているかがポイント

家庭菜園

一般的に、家族構成の変化、勤務形態の変化、ライフスタイルの変化、年齢による生活様式の変化など、住まいに求められる条件はその時々のライフステージに合わせて変わっていくと考えられます。

たとえば、将来的に買い替えを伴う住み替えを考えている人にとっては、購入するなら換金性の高い都心の住宅が有利かもしれません。

また、リタイヤ後に田舎暮らしをしたい、家庭農園などをやりたいと考えていた人にとっては、リモートワークが浸透し、さまざまな公的支援が受けられる今こそ郊外・地方で家を持つチャンスかもしれません。

「家」とは長い付き合いになります。都心、郊外(地方含む)のメリット・デメリット、そして今のニーズと合わせて将来的なニーズも考慮し、自分のライフプランに合った住まい選びをすることが大切です。

【参考】
※みなかみ町ホームページ
※日立市ホームページ
※奥多摩町ホームページ
※国土交通省「グリーン住宅ポイントについて」

画像/PIXTA

Source: Sumai
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